第310話　若菜の挑発

三井鈴は「うん」と返事をして、土田蓮が刃嶋を取り出し、荷物を開けると、写真が散らばった。

土田蓮は急いで拾い上げて、三井鈴に渡した。「三井さん、これを見て！」

三井鈴の目が写真に触れると、口元が自然に微笑んだ。「今は、すべてがつながったね」

彼女は思わなかった、この裏の黒幕が実は昔の知り合いだったなんて！

「若菜が関わっているなら、面白くなりそう」

三井鈴は口元に笑みを浮かべ、冷たい声で言った。「前回は運が良かったけど、刑務所に数ヶ月いたから、今回は彼女に教えてやる。触れてはいけない人や事があるってことを」

「三井さん、この件は私に任せてもらえませんか」

三井鈴は手をかざして、「大丈夫、これは私が直接処理するから」

一方で、若菜は自分の計画がバレたことを知らなかった。彼女は三井鈴が京東で必死になると思っていた！

だから、気持ちがめっちゃ良い彼女は、今ショッピングモールで翔平からもらったブラックカードを使って買い物してるんだ。

大きい袋や小さい袋をいっぱい買ったら、ボディーガードの手が持ちきれないほどになって、若菜はやっとやめた。

それから三井鈴のセレクトショップの前に来て、指さしながらボディーガードに言った。

「この店、私が買い取るから！リフォームして、美容専門店にして、輸入化粧品やスキンケア商品を売りたいの。

それから技術者を雇って、美容も手伝ってもらうんだ。

今の若い女の子はみんな美に気を使ってるから、きっと商売繁盛だよ」

若菜は憧れた表情でそう言った。

彼女がそんな風に考えていることに、真理子は気づいていた。

ためらうことなく、真理子はバケツの水を一気に若菜にかけた。

突然、悲鳴が上がった。「ああ——」

若菜はびしょ濡れになって、驚いて動けなかった。

真理子の冷たい嘲笑が聞こえてきた。「昼間っから夢見てんじゃないよ、今、夢は醒めたのかい？」

若菜は顔の水を拭いながら、今にも崩れそうな姿で真理子を指さし、大声で言った。「このクソ女、私に水をかけるなんて！私があんたの顔、引き裂いてやるって信じる？」

そう言って、若菜は真理子に近づこうとした。

でも真理子は全然怖がらず、冷たい目をしていた。

若菜が彼女の目の前に来るまで、何も言わずに、彼女の腕を掴んで、小腿に蹴りを入れ、ひっくり返して若菜を投げ飛ばした。

大きな音が